年収減でも「転職に満足」が半数 Uターン転職に関する調査

年収減でも「転職に満足」が半数 Uターン転職に関する調査・メインイメージ

マイナビ転職からUターン転職に関する調査結果が発表されました。調査対象はUターン転職を行った20~39歳の正社員の男女。
Uターン転職に踏み切った理由や、Uターン転職のメリット・デメリットが、経験者への調査によって明らかになっています。

Uターン転職をした理由

転職に踏み切った理由としてもっとも多かったのが「地元のほうが生活環境が安定するから」。次いで「勤めていた会社に不満があったから」という回答が支持されています。
この質問では、「地元に友人や協力してくれる支援者がいるから」「地元が好きで地元に貢献したかった」という項目が特に20代に支持されており、地元への愛着や人間関係が若い世代にとってUターン転職の大きなきっかけになっていることがわかります。

Uターン転職の理由
地元のほうが生活環境が充実するから 27.0%
勤めていた会社に不満があったから 25.6%
地元のほうが経済的に楽だから 23.4%
地元が好きで地元に貢献したかった 21.6%
自己都合ではなく家庭の事情 18.8%

Uターン転職した直後の年収

Uターン転職による年収の変化については、増加したと答えたのは28.0%。一方減少したと答えた人は51.6%と過半数に上り、やはり物価が高い都市部から地方へ移るケースが多いUターン転職では、年収減のリスクを負うことになるようです。

年代別で見てみると、「年収が変わらなかった」と答えた割合は20代がもっとも多く、「31%以上減少」したという回答では30代後半が他の年代を5ポイント以上上回る結果に。20代のうちは年収ほとんど変わりませんが、30代を超えると年収の差が生じてくる傾向にあるといえます。

Uターン転職直後の年収
年収は増加した 28.0%
変わらない 20.0%
減少した 51.6%

Uターン転職の満足度

年収が増加したのは全体の約3割に満たない一方で、Uターン転職を「非常に満足」「やや満足」と答えた人は50.8%に上ります。「やや不満」「非常に不満」と答えた人は、全体の14.2%でした。
この満足度の一因には、「Uターン転職の理由」からわかるように、年収アップを目的にUターン転職をしていた人が少なかったからという点が上げられるでしょう。

実際「Uターン転職後に満足していること」という問いでは「家族が喜んだ」「趣味・余暇などの場・時間が充実した」「生活の利便性がよくなった」という環境の変化による良い影響を喜ぶ回答が並び「仕事内容や職場環境が充実した」は22.4%「給与や福利厚生が良くなった」という回答は12%でした。

Uターン転職の満足度
非常に満足 14.8%
やや満足 36.0%
普通 35.0%
やや不満 9.4%
非常に不満 4.8%
Uターン転職後に満足していること(複数回答)
家族が喜んだ 41.2%
趣味・余暇などの場・時間が充実した 32.8%
生活の利便性が良くなった 24.0%
仕事内容や職場環境が充実した 22.4%
人間関係が充実した 21.0%

転職はスキルアップやキャリアアップの手段として注目されることが多いですが、自分・家族の生活環境を変えるという側面も持っています。

希望の仕事に就くためだけでなく、子供や親、自分の生活のために、馴染み深い地元へUターン転職するというのも、1つの選択肢でしょう。