銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由

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地銀の経営は厳しさを増し、メガバンクも大幅は社員削減に踏み出しており、今後銀行員を取り巻く環境は、さらに厳しさを増していくことが予想されます。実際に現在、転職サイトや転職エージェントへの銀行員の登録が急増。以前は自発的な離職率の低さに定評があった銀行員という職種に、変化が起こっているのは明らかでしょう。

これから転職を検討している銀行員にとって、いつ転職に踏み出せば良いのかという点は、大きな問題です。

ちなみにたくさんの銀行員と会社としても、個人としても付き合いがあり、様々な転職相談を受けてきた筆者の見解では、銀行員の転職は早ければ早いほど、後悔しないと断言します。

今月の転職相談ニュースは、銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由を解説。転職を検討している銀行員の方は、是非チェックしてみてください。

銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由

ではなぜ銀行員は早めに転職したほうが良いのでしょうか?この記事を読まれている銀行員の方が、自分自身でその理由を想像してみていただければと思います。以下に記載する説明と、自身のイメージをすり合わせ、その差が少なかったという方は、自己分析がしっかりできている証左であり、転職活動に取り組む際、有利になるはずです。

それでは早速、銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由を解説していきます。

銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由 その1:基本スキルが低い

ここでいう基本スキルというのは、ビジネスマンとしての基本スキルのこと。電話応対や名刺交換などは全く問題ありませんが、ビジネスマンとしても最も大事な能力の一つである、様々な情報に関心をもち、学習し、吸収するという能力が銀行員は低い傾向があります

銀行は人気業種であり、良い大学を出た優秀な人材が入社しているはずですが、数年も経てば良くも悪くも銀行内で必要なことしか勉強しない(※それは外では役に立たない)人材に育ってしまいます。

世の中は銀行の思っている以上にどんどん動いています。銀行の他業種とは異なる時間軸に慣れてしまわないうちに、転職したほうが新しいフィールドに早く慣れることができ、後悔しないはずです。

銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由 その2:専門性が低い

「あなたの他の人には負けない専門性はないですか?」

と聞かれ、これだけは人に負けない!と言い切ることができる銀行員はどれだけいるでしょうか?

筆者はメガバンクを中心に、様々な銀行員と付き合いがあり、融資の提案や金融商品の提案を受けていますが、ほとんどの銀行員がそれぞれの商品の詳細を理解しておらず、専門性が足りないと感じます。

また営業に関しては、銀行員は証券マンのような強引さや泥臭さはなく、どこか大上段に立ったような売り方が目立つため、他の業種に営業として転職しても厳しいのが現実でしょう。

国際融資部門などで、グローバルな融資を経験している等、銀行ならではの稀有な経験を有している人材は別として、ほとんどの場合で銀行員の専門性は低いと断言できます。

銀行員は早めに転職したほうが後悔しない理由 その3:社内政治に長けても社外では通用しない

銀行員が仕事をしていて、一番負担に感じていることはなんでしょうか?多くの銀行員は

「社内政治(上司のご機嫌取り)」

と回答されるのではないかと思います。

筆者が若手銀行員と腹を割って話すと、彼らは十中八九、社内の頭の固い上司の考えが理解できない、このままで良いのかと疑問を感じるという話をしてくれます。

実際筆者も支店長同伴のもと、課長とミーティングを行うと、如何に課長が支店長に気を使っているのかが手に取るようにわかり、こんなにも上司の意向を忖度せねばならないのかと思うものです。
※具体的には支店長の相場観が古く、時代に即してなくとも課長は支店長をヨイショするばかり。ミーティングでもお客様ではなく、支店長の方向を見ていると感じることがほとんどです。

はっきりいって、いくら社内政治に長け、課長代理や課長に昇進したとしても、転職市場では銀行員の出世を能力の結果というような評価はくだしません。

あくまで評価するのは、その人の歩んできたキャリアと身に付けたビジネススキルです。それが他の市場でも評価されるものでなければ、転職市場での価値は上がりません。

ここまで解説してきたように、銀行員のほとんどは外部で売れるスキルを身に付けていません。英語に関しては銀行員の出世の条件でもあるので、身に付けているかたも多いかもしれませんが、英語力があるということだけでは意味がなく、その英語力を使って何をしたかということのほうがはるかに重要なのです。

銀行員の方の中には、この記事を読み、憤慨される方もいらっしゃるかもしれませんが、これは事実です。銀行員や電力会社、公務員など安定が就職理由になる業種、職種全般に同じようなことが言えます。

転職を検討している銀行員の方は、現実をしっかり認識した上で転職活動に取り組むことが大切です。

もともと銀行員の方は、地頭がよく、ポテンシャル自体は高いため、転職活動に謙虚に取り組めば、良い職場に転職できる確率がぐっと高まります。またそのタイミングが早ければ早いほど、ポテンシャルが評価の対象になるはずです。

利用者の評判が転職サイトや転職エージェントを上手く活用し、転職活動に取り組みましょう。

銀行員としての自身の将来に疑問を抱いている方は、早めに転職活動に取り組んだほうが後悔しないはずです。

みなさんの転職が上手くいくことを心から願っています。