中高年の転職が厳しい理由と転職を成功させるためのポイントを解説

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第23回 中高年転職が厳しい理由と転職成功のポイント

中高年の転職の現実

「中高年の転職は厳しい」「転職は35歳まで」という話は、誰しも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。たしかに、20代・30代に比べると中高年の転職難易度が一気に上がることは事実です。実際に、転職活動を進める中で「厳しい」と感じる場面も出てくるでしょう。

しかし、転職は40代・50代の中高年にとっても「不可能」ではありません。実際、50代で転職に成功している方もいます。
中高年転職を成功させるためには、なぜ企業が中高年の採用に慎重になっているのかを知り、20代・30代とは違った対策をとることが必要になります。また、転職を諦めない忍耐力も欠かせません。

本特集では、中高年の転職が厳しい理由と、転職を成功させるためのポイントを解説します。まずは中高年転職が厳しい背景を理解したうえで、企業が40代・50代の転職者に求めているスキルを把握し、転職成功につなげましょう!

中高年の転職が厳しい理由

◆20代・30代との吸収力、成長力の違い

多くの企業では吸収力や成長性において、中高年よりも若い世代のほうが優れていると考えます。これは、20代・30代の方が伸びしろがあると思われているため。
もちろん、企業ごとに求める人物像は異なり、経験豊富な中高年層を採用したい企業もあるでしょう。しかし、吸収力・成長力の高い若い世代を「長期的に育て、戦力としたい」と考える企業が多いことも事実です。

◆人件費が若い世代よりも高い

40代・50代は、もっとも年収が高くなる世代です。企業側からすると、20代・30代よりも多くの給与を払うことになるため、「コストパフォーマンス」を意識せざるを得ない部分があります。多くの企業では、より安い人件費で活躍してくれるプレイヤーのほうが望ましいため、選考時にはどうしても20代・30代の採用率が高くなります。

◆柔軟性と適応力に欠けると思われている

同じ会社に長く勤めている中高年の転職者に対し、企業は「前の会社と同じやり方を通そうとするのでは」「あらゆるシーンで前職と比較するのではないか」と考えます。言い換えれば、中高年転職者は、発想の柔軟性に欠ける、と思われているということです。
企業は、転職者に対して、新しい視点や考え方を期待しているケースがありますが、そのような場合、凝り固まったものの見方や思考から逃れられないと、転職は難しいでしょう。

また、転職の際は、新しい環境への適応力も重要です。転職すれば、一から仕事を覚えることになり、時には年下から仕事を教わることもあるでしょう。そのような場面でキャリアや年齢が邪魔をして、うまく馴染めないのではないか、というのが、企業側が中高年転職者に対して抱く不安です。

◆年収・ポジションなどの条件にこだわりすぎる

年収や役職(ポジション)などを含めた「条件面」にこだわりすぎるあまり、自ら転職のハードルを上げていることも考えられます。中高年世帯は家族を持ち、住宅ローンの返済等を行っている人も多いため、年収に関する譲歩はもっとも困難な部分ですが、「最低でも現在の年収以上」などと縛りを強くすると、選択肢はかなり限られてしまいます

◆プレーヤーを求めている企業には向かない

中高年の場合、前職では管理職だった、という人も多いでしょう。管理職経験が長いと、よほど意識しない限り、現場から離れている期間が長くなります。現場の第一線で活躍する人材(プレーヤー)を求めている企業にとっては、豊富な管理職経験は、マイナス要因と認識される場合さえあります。

中高年のための転職成功のポイント

このような「中高年転職を難しくしている要因」を把握せずに、やみくもに応募をし続けても、転職の成功は難しいでしょう。中高年転職を成功させるためには、自分の経験・スキル、特性が求められている求人にアプローチするなど、工夫が必要です。

◆スキル・経験・強みの棚卸しが必須

今までどのような実績を積んできたのか、それを転職先企業でどのように活かすことができるのかを、しっかりと整理しておきましょう。
中高年に求められるスキルの一つにマネジメント能力があります。部署、チームをまとめてきた経験、会社を成長させてきた実績を具体的に伝えられるようにしておきましょう。管理職経験がない場合でも、チームをまとめた経験や、若手の育成などに関わった実績があれば、それらをアピールすることが大切です。

◆企業のニーズ(求める人物像)を把握する

中高年の転職では応募する求人の数(母数)を増やすことも大切ですが、手あたり次第に応募するのではなく、転職したい企業についてじっくりと研究することも大切です。
特に、応募先の企業が「どのような人物を求めているのか」は、必ずチェックしましょう。企業が求めている人物像と、自分のアピールできるポイントが噛み合わなければ、いくら応募を続けても転職は難しくなります。

◆人材紹介会社への登録

中高年の転職を成功させるためには、人材紹介会社の利用も必須です。なるべく複数の会社に登録を行い、アクセスできる求人を増やしましょう。

人材紹介会社では、求人紹介だけでなくキャリアに関する相談も可能です。転職者1人に対し、1人のキャリアアドバイザーが付き、希望条件や今までの経歴などをヒアリングするため、転職のプロのアドバイスを取り入れながら、自身のキャリア・実績・強みについて整理しましょう。

また、人材紹介会社のキャリアアドバイザーは、業界・企業の情報にも精通しており、企業側のニーズや詳細な業務内容などの詳細情報を提供してくれます。模擬面接、面接日程の調整、給料交渉、応募書類の添削など、その他の転職サポートも実施しているため、転職シーンでの利用価値は大きいでしょう。

ただし、人材紹介会社の保有求人の中に転職者の経歴や年齢と合致するものがない場合、登録の時点ではじかれるケースがあります。転職市場に出回る求人の内容は、その時々によって変化するため、一度登録ができなかったとしても、めげずに再チャレンジしてみましょう

なお、中高年転職の場合、年下のキャリアアドバイザーが担当となるケースも珍しくありません。たとえ年齢が下だったとしても、キャリアアドバイザーは転職のプロす。アドバイスや意見はしっかりと受け止め、転職活動に活かしましょう

中高年転職におすすめの人材紹介会社

リクルートエージェント画像

リクルートエージェント

リクルートが運営する転職支援実績No.1の人材紹介会社。圧倒的な求人数と企業コネクションを保有し、キャリアアドバイザーにもベテランが多い。公式サイト上の転職サポートコンテンツ「転職成功ガイド」の中では、年代別の転職成功・失敗事例を公開。40歳以上の転職ケーススタディは中高年転職を成功させるうえでのヒントになるだろう。求人数・転職実績を考えた場合、まず登録を検討したい人材紹介会社の1つ。

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DODA

転職支援サービス大手のパーソルキャリアが運営する人材紹介会社。業界最大手のリクルートエージェントに並ぶ豊富な求人数を誇る。キャリアアドバイザーが転職をサポートする人材会社としての機能のほか、転職サイトのサービスも提供。DOAのサイト上で求人を検索し直接応募することや、スカウトサービスを利用して企業から直接アプローチを受けることができる。

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◆様々な転職チャネルを持つ

人材紹介会社だけでなく、転職サイト、ハローワーク、企業の公式HPその他の手段も積極的に活用することも大切です。
転職サイトでは、職歴を公開しておくことで企業からのスカウト(オファー)を受けることも可能。ハローワークは、求人数が多く、特に地方・地元の企業情報が集まりやすいので、Uターン・Iターンなどの転職を希望する場合には選択肢になります。また、転職したい企業が決まっているのであれば、その企業のHPなどで採用情報をチェックし、積極的に応募してみる方法も有効です。

◆採用面接では、過去の成功に固執せず、柔軟な姿勢を示す

面接時にも、企業に馴染める努力ができることをしっかり伝えることが大切です。
過去の実績やスキルなど自信を持って語る部分も必要ですが、成功体験にとらわれ過ぎず、柔軟な発想を持っていることや一から学ぶ姿勢を示すなど、「新しい環境でも対応していける」点もアピールしましょう。
また、企業の欲しい人材や、仕事の内容、社風、今後の事業展開などを把握しておけば、「過去の経歴」と「適応力」のどちらに重きを置いているかも見えてきます。しっかりと企業研究を行い、事前準備をしておきましょう。

◆給料ダウンも受け入れる

転職の条件として「給与・年収アップ」を考えている場合でも、一度そのこだわりを捨て、視野を広げて見ることも必要です。
いくら前職で活躍してきたとしても、直接のヘッドハンティングでない限り、はじめから大幅な年収アップは難しいでしょう。転職当初は年収がダウンしたとしても、その後の活躍により年収をアップさせることは充分可能であり、その方が現実的です。年収については、最低ライン(これ以上低いと生活が立ち行かなくなる等)を設けたあとは、少し視野を広げて求人を見る姿勢も必要です。

◆非正規雇用(契約社員、派遣社員)での再就職も選択肢に

実際に転職活動を進めていく中で、正社員での転職が難しいと感じた場合には、非正規雇用での再就職も視野に入れましょう。就業しないブランク期間が長くなると、転職の難易度は、より上がってしまいます。まずは派遣社員、契約社員で活躍し、その後のキャリアに繋げていくのも1つの方法です。

ただし、生涯年収やキャリアを考慮すると、非正規雇用からのスタートであっても、いずれは正社員を目指したほうが有利です
派遣社員は、正社員登用を前提とした紹介予定派遣制度などを検討してみましょう。派遣社員として勤務しながらスキルをアピールすることが可能なので、書類選考で弾かれてしまうという方におすすめの方法です。また、契約社員の場合にも、正社員登用制度がある求人を選ぶと良いでしょう。

思い立ったら即行動

どのような理由で転職をしたいのかは人それぞれですが、中高年転職の場合は「やりたいこと」よりも「できること」を軸に応募先企業を選ぶこともポイントです。

少しでも転職を考えているのであれば、迷っている時間はありません。人材紹介会社など使えるものをフル活用し、1日でも早く行動に移し転職の準備を進めましょう。

Writer:久我裕紀