女性のキャリアアップに転職は有効?-キャリアアップできる転職・できない転職-

writer:久我裕紀

女性がキャリアアップする方法 ・メインイメージ

キャリアアップについて考えよう 女性のキャリアアップに転職は有効?

厚生労働省の資料(「平成28年の働く女性の状況」)によると平成28年の女性労働力人口は2,883万人と、前年よりも41万人増加しています。

参考:平成28年の働く女性の状況|厚生労働省

一方、2017年7月時点での上場企業における女性役員数は1,510人ほど(内閣府男女共同参画局 「上場企業における女性役員の状況2017」)。同割合は、北欧ノルウェーでは38.7%(2015年)と高水準です。日本では働く女性は増えているものの、キャリアアップを目指す女性はまだまだ少ない、と言えるでしょう。

参考:上場企業における女性役員の状況2017|内閣府男女共同参画局

政府は、2020年までに上場企業における女性役員数を4,000人(10%)とすることを目標として掲げており、女性の社会進出は今後ますます進むことが予想されます。キャリアアップの環境も整いつついある今、女性も長期的なキャリアを意識する時代になったと言えます

本特集では、女性は転職によってキャリアアップはできるのか、転職する前に知っておきたいポイントを解説します。

女性は転職でキャリアアップできる? 女性のキャリアアップに転職は有効?

女性も転職によってキャリアアップをすることは可能です。だだし、社会人として評価をされるためには、まず今の仕事で実績を作ることも大切。その上で、社内の風土など環境的要因により、実績・スキルがあっても評価されない、キャリアップが望めない状況であれば、転職は有効な解決手段となります。

とはいえ、外部の企業から見た自分の価値(どのような部分が評価されるのか)はわかりにくいものです。自分自身の客観的な市場価値や、転職でのキャリアアップの可能性を調べるには、転職サイトや転職アプリが提供している市場価値診断サービスを活用してみましょう。これらのサービスでは学歴や職歴、スキルなどを入力して、簡単に自分の市場価値を知ることができます。

転職という決断をする前に、自分のどのような点が企業に評価されるのかを知っておくことで、転職活動を有利かつスムーズに進められます。自分の市場価値が高まっているタイミングで転職をするのが、ベストな選択と言えるでしょう。

MIIDAS(ミーダス)は、人材サービス大手・パーソナルキャリアが提供する転職サイト(アプリ)。無料のユーザー登録を行うことで、市場価値診断が可能。届くオファーはすべて書類選考通過済みで面接が確約されている。さらに、オファーメールには有効期限がないため登録しておくことで、自分のタイミングで応募することができる。自分への興味が強い企業の順に求人が表示されるため、自分の市場価値や強みのある分野を把握しやすい。

doda年収査定は、MIIDASと同じパーソナルキャリアが提供する市場価値診断サービス。転職サイトdodaに登録することで、誰でも無料で利用できる。doda会員およそ186万人のビッグデータをもとに、適正年収を機械学習で導き出してくれる。現在の年収が自分の価値・スキルに見合っているかを知ることができるだけでなく、今後30年間の年収推移をグラフで確認することも可能。診断にかかる時間は3分程度と気軽に診断できる点も魅力。

キャリアアップできる転職、できない転職 女性のキャリアアップに転職は有効?

キャリアアップできる転職、できない転職・イメージ

キャリアアップできる転職

経験業種・職種を選ぶ
未経験業種への転職の場合、転職と同時にキャリアアップをするのは難しいものです。キャリアアップを転職の目的にするのであれば、即戦力として活躍できる経験業種・職種への転職を検討しましょう。中には、同ポジション以上で採用されるケースもあります。
アピールできる実績がある
今までの経歴で実績に乏しい場合は、まず現職でスキルを高め、アピールできる実績を作ることに力を入れましょう。安易に転職を決めるのではなく、企業から求められるスキル・経験を明確にしたうえで、選考時にそれらをアピールすることが大切です。
マネジメント経験がある
現職で管理職経験がある方はもちろん、管理職でなくてもチームやプロジェクトのリーダーとして活躍した経験があれば、企業の評価は高まるでしょう。どのような組織をまとめた経験があるのか、工夫した点は何かを答えられるように整理しておきましょう。
関連性の高い資格・スキル+実務経験がある
転職先企業の業務内容において関連性の高い資格を保有しており、実務経験が伴っている場合には、転職でのキャリアアップも望めます。一方、実務経験はあるものの資格を保有していない場合は、現職と転職先企業で活かすことができる実務的な資格取得を目指しても良いでしょう。
キャリアプランがある
キャリアビジョンが明確になっていることも、キャリアアップできる転職には欠かせない要素です。転職先の企業で実現したいこと、貢献できることを意識しながら、長期的なビジョンを見据えて企業選びをしましょう。

キャリアアップできない転職

未経験業種・職種
キャリアアップが転職の目的である場合、未経験業種・職種への転職はおすすめできません。 しかし、どうしても実現したいことがあり、一時的なキャリアダウンを覚悟している場合は、経験を積むために未経験業種・職種へ転職することは必要な行程です。年収やポストを気にしないのであれば、挑戦してみる価値はあるでしょう。
関連性のある資格は持っているが実務経験はない
志望先の業界・職種に関連した資格を持っているものの、実務経験がないケースもキャリアアップは難しいでしょう。いくら知識があっても、現場では実務的な経験がものを言います。「資格があれば転職できる」と考えるのではなく、今の仕事で転職後にも活かすことのできるスキルを意識し、経験を積むことも大切です。
キャリアプランを考えていない
「とにかく今の会社でなければどこでもいい」など、ネガティブな動機からの転職も、キャリアアップできる転職とは言えません。採用側企業は、自社の成長に貢献できる人材を求めています。転職後のビジョン・やりたいことは面接時にも聞かれる可能性があるため、自分自身のキャリアプランが明確になっていなければ、安易に転職をするのは得策ではないでしょう。

女性の転職に強い転職エージェント&転職サイト 女性のキャリアアップに転職は有効?

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女性のキャリアアップで大切なのはライフプランと目的意識 女性のキャリアアップに転職は有効?

女性のキャリアアップで大切なのはライフプランと目的意識・イメージ

日本でも女性がキャリアアップを目指すことが当たり前になる時代も、そう遠くないでしょう。

ただし、キャリアアップを目指すうえでは、ライフプランを考えることが不可欠です。たとえば、出産のような女性ならではのライフイベントの際に「仕事とどのように向き合うか」という問いに対しては、あらかじめ答えを用意しておくべきでしょう。
また、「結婚をするのかしないのか」「子どもはほしいかほしくないか」「ほしいのであれば何人くらか」なども、将来のキャリアビジョンを考えるうえで一緒に考えておきたいことの一つです。

働き方改革の推進や、AI家電の進歩、家事代行サービスの発展などにより、女性が家事や育児と共立しながらキャリアアップを目指せる環境は徐々に整ってきています。
女性は男性に比べ、自分の人生そのものを仕事〜%、育児〜%、趣味〜%と「円グラフ」のように考えてしまいがち。
しかし、環境が整いつつある今、「子どもが大切だからキャリアアップは諦める」とは考えずに、積極的にご自身のキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか

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