40代の転職理由を考える

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転職相談.jp編集部では、様々な転職エージェントから話を聞く機会があり、最近の転職市場について情報収集していますが、その際トピックとして挙がるのが以前と比較すると転職できる年齢が大幅に上がっているというものです。

以前は40代になると転職のハードルが一気に上がり、能力のある人でも転職が難しいというのが転職のプロの間でも定説でした。しかし、それが今ではそれが有名無実化し、40代でもどんどん転職が決まっているとのこと。
これはここ数年、転職市場に起こっている最大の変化と言っても良いでしょう。

ただし40代であれば誰でも良いというわけではないのもまた事実。
今回の転職相談ニュースは、「40代の転職理由を考える」と題して、転職を検討している40代の方のため、最適な転職理由を検証します

40代が転職の際、重視するポイントは?

40代の転職理由を具体的に考えていく前に、参考になるデータを2件ご紹介します。
下のデータは日経BP社が実施したエンジニアの転職意識調査の結果です。

転職時に給与を重視する人の割合
20代以下 84.7%
30代 85.9%
40代 86%
50代 80.7%
60代以上 62.5%

参考:日経BP社『エンジニア転職意識調査』

この調査結果を見ると、全ての年代の中で40代が一番給与を重視し、転職活動に取り組んでいることがわかります。
もう1件は40代の転職理由(※これは企業に対して説明するためのものではなく、転職のきっかけになった本音)をランキング化したデータです。

40代の転職理由
1位 給与に不満がある 18%
2位 会社の将来に不安がある 17.1%
3位 会社都合(リストラ・事業縮小など) 13.2%
4位 職場の人間関係がよくない、上司や同僚と合わない 7.8%
4位 雇用形態を変えたい 7.8%

参考:エンジャパン『転職者心理2013~転職理由編~』

このデータは少し古く、2013年のものですが、日経BP社が2017年に行った調査と相関関係があることがわかります。このデータは40代が他の年代と比較しても給与に不満があり、転職を検討していることを示しており、いずれにせよ給与が40代の転職にとって重要なトピックになっていることは間違いないでしょう。

その背景を考えると、40代は家庭を持つケースが多く、転職の際、一定の収入を確保しなければいけない必然性もありそうです。

しかし現実を見たとき、転職理由として給与を前面に押し出すかどうかは全く別の問題になります。

40代の転職理由を考える

冒頭で転職相談.jp編集部は転職エージェントと会う機会があるというお話をしましたが、その際、40代で転職に成功される方の特徴についても質問することにしています。
その際のキャリアアドバイザーの回答を振り返ると、一定の傾向があり、以下の項目が必ず含まれていることがわかりました。

40代で転職に成功する方の傾向
過去の成功体験にとらわれず、柔軟な発想ができる(キャリアアドバイザーの意見を受け入れることができる)
自分に何ができるか、また何ができないかを理解している
素直で向上心がある
給与にこだわるのではなく、仕事にこだわる
行動力がある

先ほど40代は転職の際、給与にこだわる傾向があるというデータをご紹介しましたが、これはあくまで転職者の視点。実際に転職に成功されている方の傾向を見ると、給与にこだわりすぎないほうが良いという点は興味深い事実と言えるでしょう。

これらの結果を総合し、転職理由とすべき事項を考えるのであれば、以下の3点が挙げられます。

40代の転職理由
後ろ向きではなく前向きな理由であること
給与にこだわるより、仕事にこだわる
自分の過去に縛られず、柔軟に発想し、未来志向で理由を考える

業種・業界によって転職理由は異なるため、一つの例を挙げることはできませんが、上記の3点を抑え、転職理由をまとめることができれば、多くの企業が好印象を抱いてくれるはずです。

転職理由に悩んでいる40代の方は、本記事を参考に、転職理由を考えてみてはいかがでしょう?
また40代の転職に関して、様々な観点から分析した特集「残り20年を選択する!40代の転職」も併せてチェックしてみてください。