ベンチャー転職の実態は?調査結果に見るリスクとリターン
景気回復期待から、多くの企業が採用に力を入れており、転職市場は引き続き売り手市場になるといわれています。企業からの求人は、大企業に加え、中小・ベンチャーからも多数寄せられており、将来の起業を見据える人や自身の能力を試したい人にとっては、ベンチャー企業も有力な転職先の候補の一つです。
ベンチャー企業の魅力は、従業員数が多く、仕事が細分化されている大企業と比較すると、個人の裁量で出来る仕事の割合が高く、新しい事に取り組む際のスピード感も段違いな点。その自由度の高さやスピード感を求めて、大企業からベンチャーへ転職する人も少なくありません。
週刊アスキーでは、実際にベンチャー企業への転職を実現した人を対象に、アンケートを実施。ベンチャー転職の実態を明らかにしています。
ベンチャー転職は年収ダウンの可能性あり!一方で仕事の充実度はアップ
アンケートでは、主に環境面での変化と、仕事の充実度について質問しています。「転職後の忙しさは?」という質問に、転職前よりも忙しくなったと答えた人が全体の半数以上。大企業と比較すると、従業員が少ないベンチャー企業では、必然的に一人当たりの作業量が増え、以前よりも仕事が忙しくなる傾向があります。
また、「前職に比べ年収は変わったか」という質問には、約6割の人が減ったと回答。「大幅に減った」と答えた人も全体の約33%にのぼり、ベンチャー企業への転職は、年収ダウンを想定したほうが良いでしょう。
転職して忙しさは変わったか | |
---|---|
大幅に忙しくなった | 27.8% |
忙しくなった | 30.6% |
同水準 | 33.3% |
余裕ができた | 5.6% |
大幅に余裕ができた | 2.8% |
転職して年収は変わったか | |
---|---|
大幅に減った | 33.3% |
減った | 27.8% |
同水準 | 22.2% |
増えた | 16.7% |
大幅に増えた | 0.0% |
一方で興味深いのは、「仕事の充実度が上がった」と答えた人の多さです。「大幅に上がった」「上がった」と答えた人を合わせると、なんと全体の90%以上に及びます。
回答者のなかには「裁量が増えて自由に企画できるようになった」という意見や、「意思決定が早く物事が実現しやすくなった」という意見も。ベンチャー企業特有の自由度・スピード感によって、忙しい中でも大きなやりがいを感じられることがわかる結果となりました。
今の仕事で充実度は上がったか | |
---|---|
大幅に上がった | 55.6% |
上がった | 38.9% |
同水準 | 5.6% |
下がった | 0.0% |
大幅に下がった | 0.0% |
ベンチャー転職経験者の声
アンケートには「転職前の自分に伝えたいことは?」というベンチャーへの転職を考えている人必見の質問も。回答者からは「許容できる年収の範囲を家族としっかり検討してから選ぶべき」「転職前にある程度貯金しておくことが重要」など、ベンチャー企業に転職することによる年収ダウンの影響を考慮し、事前に備えておくべきだという意見が寄せられています。
また「今ある環境に少しでも疑問を感じているなら、保守的になる前にベンチャーに挑戦してみるのは悪くないと思う」というベンチャーを検討している人の背中を押す意見も。
ベンチャーへの転職は、マイナス面もありますが、自分の力を大きく伸ばし、チャレンジする事ができる大きなプラス面もあります。ベンチャーへの転職を検討している方は、仕事が安定するまでの期間の生活費などもきちんと考慮に入れた上で、ベンチャー転職を検討してみてはいかがでしょう。
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